前立腺がん
よりよく生きるための治療


前立腺がん
よりよく生きるための治療


前立腺がん
よりよく生きるための治療

当院の治療

● 当院ではSBRT、中程度寡分割法、小線源治療単独、外部照射併用小線源治療を行っています。治療相談においては、当院で行っていない治療も含めて複数の選択肢を提示し患者さんと一緒に最良な治療を決定します。

● 放射線治療実施数は「朝日新聞社出版 手術数でわかるいい病院2022」調べで、全国5位と報告されています。

● 連絡から1週間以内に初診があり、初診から1~2週で治療開始ができるように努めています(SBRTと中程度寡分割法の場合)。

● 通院治療期間中も仕事や運動を続けることが可能です。


前立腺がん 目次

I. はじめに

2. 当院の治療法と照射技術

2.1 診療体制

2.2 治療実績

2.3 治療選択肢

2.3.1 治療方針決定のポリシー

2.3.2 当院での高精度放射線治療の特徴

2.3.2.1 SBRT(体幹部定位放射線治療)

2.3.2.2 中程度寡分割法

2.3.2.3 小線源治療単独

2.3.2.4 外部照射併用小線源治療

3. 前立腺がん治療の概説

3.1 進行度の把握

3.1.1 PSA

3.1.2 画像上のがんの広がり(=TNM病期分類)

3.1.3 前立腺針生検におけるがん細胞の悪性度

3.1.4 リスク分類

3.2 各進行度ごとの治療選択肢

3.2.1 限局期(超低~超高リスク)における治療選択肢

3.2.1.1 治療法の比較

3.2.1.1.1 生存率・生化学的非再発率(治療後PSA検査上で再発と診断されない確率)からみた各治療法の比較

3.2.1.1.2 副作用、QOL ( quality of life ) からみた各治療法の比較

3.2.1.1.3 利便性・医療費負担額からみた各治療法の比較

3.2.1.1.4 各治療法の特徴

3.2.1.2 根治治療後再発の基準

3.2.1.3 泌尿器科医の視点

3.2.1.4 放射線治療医の視点

3.2.2 所属リンパ節転移リスク

3.2.2.1 泌尿器科医の視点

3.2.2.2 放射線治療医の視点

3.2.3 遠隔転移リスク

3.2.3.1 泌尿器科医の視点

3.2.3.2 放射線治療医の視点

3.2.4 術後再発

3.2.4.2 泌尿器科医の視点

3.2.4.2 放射線治療医の視点

3.2.5 放射線治療後再発

3.2.5.1 泌尿器科医の視点

3.2.5.2 放射線治療医の視点

3.2.6 コラム:去勢抵抗性前立腺がんへの放射線治療の意義

4. おわりに

5. 引用文献

前立腺がん 目次

I. はじめに

2. 当院の治療法と照射技術

2.1 診療体制

2.2 治療実績

2.3 治療選択肢

2.3.1 治療方針決定のポリシー

2.3.2 当院での高精度放射線治療の特徴

2.3.2.1 SBRT(体幹部定位放射線治療)

2.3.2.2 中程度寡分割法

2.3.2.3 小線源治療単独

2.3.2.4 外部照射併用小線源治療

3. 前立腺がん治療の概説

3.1 進行度の把握

3.1.1 PSA

3.1.2 画像上のがんの広がり(=TNM病期分類)

3.1.3 前立腺針生検におけるがん細胞の悪性度

3.1.4 リスク分類

3.2 各進行度ごとの治療選択肢

3.2.1 限局期(超低~超高リスク)における治療選択肢

3.2.1.1 治療法の比較

3.2.1.1.1 生存率・生化学的非再発率(治療後PSA検査上で再発と診断されない確率)からみた各治療法の比較

3.2.1.1.2 副作用、QOL ( quality of life ) からみた各治療法の比較

3.2.1.1.3 利便性・医療費負担額からみた各治療法の比較

3.2.1.1.4 各治療法の特徴

3.2.1.2 根治治療後再発の基準

3.2.1.3 泌尿器科医の視点

3.2.1.4 放射線治療医の視点

3.2.2 所属リンパ節転移リスク

3.2.2.1 泌尿器科医の視点

3.2.2.2 放射線治療医の視点

3.2.3 遠隔転移リスク

3.2.3.1 泌尿器科医の視点

3.2.3.2 放射線治療医の視点

3.2.4 術後再発

3.2.4.1 泌尿器科医の視点

3.2.4.2 放射線治療医の視点

3.2.5 放射線治療後再発

3.2.5.1 泌尿器科医の視点

3.2.5.2 放射線治療医の視点

3.2.6 コラム:去勢抵抗性前立腺がんへの放射線治療の意義

4. おわりに

5. 引用文献

目次

自分にとってどの治療が最良なのか。 治療法や治療技術が多様化し、またそれぞれの治療が進歩し続けているため、一般の方がご自身だけでその答えを見極めることは難しい時代になっていると感じています。私たちは科学的根拠や当院での経験を踏まえて複数の治療法を説明し、患者さんの思いも共有しながら一緒に最良な治療方針を決めることを大事にしています。このサイトは治療説明の背景にある知見や経験をあらかじめ紹介し、納得して治療法を決める一助にしていただくことを目的としています。
動画やQ&Aページでも前立腺がんへの放射線治療をわかりやすく紹介しています。
このサイトは、納得して前に進む一助となるよう各治療の知見や経験を紹介しています。

Mo-FESTA CANCER FORUM 2020 講演3
「高精度外部照射の到達点 ~寡分割照射とオリゴメタ(少数転移)~」

YouTube 2017年4月市民公開講座『前立腺がん~どの治療法を選べばいいですか~』
前立腺がん Q&A

2.1 診療体制

前立腺がんの治療には泌尿器科医と放射線治療医が深く関わるため、よりよい治療を行うためには両科の連携が重要と私たちは考えています。当院では日頃から両科が活発に話し合い、信頼しあえる関係性を作りながら日々の診療にあたっています(図1)。さらに2021年8月には、東京医療センターで日本で初めてヨウ素125を用いた密封小線源永久挿入療法を実施され、国内における前立腺がんの小線源療法の普及に貢献、その指導的立場にある斉藤史郎先生を迎え前立腺がんセンターを開設し、さらに充実した前立腺がん診療の環境を整えています。また、他院の泌尿器科に通いながら当院で放射線治療を受ける患者さんにおいても、積極的に主治医とコミュニケーションを取り治療方針を共有するよう努めています。

当院の泌尿器科医と放射線治療科医

図1:当院の泌尿器科医と放射線治療医

3.1 進行度の把握

進行度によって選択し得る治療法は異なるため、ご自身の治療方針を医師と検討するうえで、進行度を理解しておくことは重要です。前立腺がん診断時における進行度は、“リスク分類”という分類方法で表現されます。リスク分類は①PSA値、②画像上のがんの広がり(=TNM病期分類)、③前立腺針生検におけるがん細胞の悪性度(=グリソンスコア、グリソングレードグループ)、で分類されます。

前立腺がんでは同等に推奨される治療法が複数あり、長期的な生存率はいずれの治療法でも大きく変わりません。その中で各治療法の特徴や患者さんの病状、価値観や社会状況などをすべて勘案して、医師と患者さんとが一緒になって最良な治療法が何かを相談します。前立腺がんは1日を争って早期に治療を開始しなければならない性質の癌ではありませんので、泌尿器科医と放射線治療医の両方から話を聞いて、ご自身のライフスタイルと各治療法の特徴をじっくり照らし合わせて決定されてください。

今までの記述で、がんの各進行度で同等に推奨される治療法には複数あること、治療法により副作用やスケジュールなどにはそれぞれ特徴があり、患者さんの生活スタイルや嗜好によって適した治療法が異なること、同じ治療法であっても治療施設の考え方や技術に幅があることを記載しました。主治医の先生と診察をより理解して治療を進める一助となれば幸いです。
遠方の方も含めて当院の放射線治療医から話を聞きたいという方は、診療情報提供書をご用意いただき電話で診察予約を取得されてください。わたしたちの施設では入院でも治療することができます。現在おかかりの泌尿器科の先生もまじえて治療方針を相談しましょう。

わたしたちの治療方針