当院における医療安全とは
医療事故は、いつ・どこでも起こりうるものとし、「患者に安心して安全な医療を受けていただく環境を整えること」が求められます。患者の安全を確保するため、我々医療従事者一人一人が患者の視点に立ち、安全な医療の提供を行なうため、日々研讃を積み努力しています。それとともに「人は誤りを犯すもの」という認識に立ち、発生した「誤り」が重大な医療事故に結びつかないよう医療環境、手順、体制、組織を整えることが必要と考えています。患者安全を第一とし、患者・家族の皆様から信頼される病院として、医療安全に取り組んでおります。
● 医療安全管理体制組織図
● 医療安全管理体制
1.当院では、専従の看護師を医療安全管理者として配置しています。
2.各部門・部署の責任者からなる医療安全管理委員会を設置しており、安全管理のための病院の方針を決定し、その具体的な対応について協議しています。
3.リスクマネージャーを各部署に一人ずつ配置しています。院内で発生した医療事故・インシデントなどが報告された後、改善策を検討し、職員に周知しています。
4.医療安全管理指針やマニュアルを各部署に配置し、内容を共有しています。
● 活動内容
・医療安全管理委員会(月1回活動)
各部署の管理者を中心とした意思決定機関
・リスクマネージャー委員会(月1回活動)
各部署のリスクマネージャーで構成。現場の具体的な問題解決に向けて検討・議論を行う。
・医療安全管理室室員会議(週1回活動)
医療安全委員会で決定された方針に基づき、組織横断的に医療安全に関する活動を行う。
● 週一回の医療安全管理室カンファレンス
医師、看護師、薬剤師、臨床工学技士、放射線技師、事務職員から編成し、インシデント・アクシデントレポートを検討し、集計・分析・報告など行い、再発防止策を考案します。
● 院内ラウンド
・リスクマネージャーによる年数回の院内ラウンド内容
・オペ室のタイムアウト(執刀直前の最終確認)
・危険箇所の確認
・患者誤認を防ぐ為の活動等
・転倒・転落対策の確認と指導
● PDA
PDA(Personal Digital Assistants)は患者誤認防止のための3点認証システムです。
3点認証とは点滴投与や採血時に、ベッドサイドにて患者のリストバンドで、薬剤・検体についているバーコードと看護師のIDをPDAにて認証します。間違っている場合には×でエラーを知らせてくれます。
このシステムにより、注射、点滴等の薬剤投与、採血業務、輸血認証が安全に実施でき、患者はもちろん、看護師自身も守ってくれるシステムです。
PDA認証の対象となるものは下記の通りです。
● 各職種の分業・協働
◆ 薬剤部では各病棟に薬剤師を配置し、患者さんからの質問や服薬指導を行っております。
◆ 検査科では患者さんごとの検体容器の作成と朝の採血を担っております。
◆ リハビリテーション科では、リハビリ室への送迎を行っております。
◆ 栄養科は、食事の配膳や下膳、食事介助にて患者さんの食事の接種状況を確認させて頂いています。
このように分業・協働により、専門職として患者さんにチームで関り安全を優先したケアを提供しております。
● 重点的な取り組み
当院は、「患者誤認防止」「危険薬の誤投与防止」「転倒転落防止」「経鼻栄養チューブ挿入時の位置確認の徹底」「輸液ポンプ・シリンジポンプの安全管理」「人工呼吸器の安全管理」「急変時の迅速対応」について重点的に取り組んでいます。