放射線診断科

放射線を扱う専門家、
「診療放射線技師」の集団です。

レントゲン撮影や、乳がん検査のマンモグラフィ、さらにCTやMRIなど、現代の医療では病気の検査のために画像診断が欠かせません。診療放射線技師は、検査や治療のために人の体に放射線を照射できる唯一の資格です。放射線技術の専門知識を生かして、検査の目的にあわせた撮影を行い、必要に応じて取得した画像から三次元画像などを作成し、画像提供をしています。当院の放射線診断科には男女合わせて17名の診療放射線技師が在籍しています(2024年6月現在)。マンモグラフィについては、すべて女性技師が担当し、装置の管理についても日本乳がん検診精度管理中央機構による検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師5名の女性技師を中心に被ばく線量や画質などの管理を担当しています。
放射線機器や被ばくの管理なども私たちの重要な業務です。各種の測定機器や線量計を備えており、装置メーカーの定期メンテナンスのほかに自分たちでも日常管理を行っています。これからの医療にますます必要となる放射線の専門家として、大船中央病院のチーム医療を支えています。

所有認定資格・国家資格
検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師
X線CT認定診療放射線技師、Ai認定診療放射線技師
医学物理士、第一種放射線取扱主任者
医療情報技師、医用画像情報専門技師


一般撮影

一般撮影では、すべての検査をフラットパネルディテクタによるデジタル撮影を行っており、従来のフィルムやイメージングプレートによる撮影に比べ、約40%低い被ばく線量での撮影が可能となっています。また、胸部レントゲン検査では全例に「肋骨減弱処理」、「経時差分処理(前回画像との差分を出すことにより、変化があったところがわかりやすくなる処理)」を行っており、より精度の高い診断が行えるようにしています。

乳房撮影(マンモグラフィ)

女性特有の検査であるマンモグラフィについては、日本乳がん検診精度管理中央機構による検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師を含む9名の女性技師が担当しています。当院で行える乳房の検査は、乳房の検査は通常の撮影(マンモグラフィ)の他、断層撮影(デジタルトモシンセシス)、マンモトームという病理組織診断も行えます。詳しくは乳腺センターをご参照ください。詳しくは乳腺センターをご参照ください。

マンモトーム

マンモグラフィや超音波検査等で乳房に疑わしき病変があった場合、病理組織診断の1つとして吸引組織生検を行っています。これは従来の切開生検に比べて、傷跡の小さい、痛みが少ない、検査時間が短い(平均40分程度)などの特徴があります。2023年10月に装置を更新し、「ブレストトモシンセシス」という技術を用いた、3D画像ガイド下で位置決めが可能となる、より高精度な生検を行うことができるようになりました。

CT

診断用として⻄館に2台(GE社製16列Brightspeedおよびキヤノン社製80列Aquilion PRIME)、東館に1台(キヤノン社製16列AquilionLB)が稼働しています。3名のX線CT認定技師が撮影プロトコール管理、装置精度管理、被ばく線量管理を行い、安全に検査が実施できるよう運用しています。
CT検査件数は年間15,000件を数え、救急外来をはじめあらゆる病態の患者様に即日対応すべく365日24時間の緊急対応を行っています。


また、全てのCT検査に対して放射線診断専門医による読影報告書を即時発行し、診断から治療に至る最良な医療の提供に加え、必要に応じ3次元CT画像や画像解析データを提供し、治療効果判定やインフォームドコンセントに活用しています。

 

足骨のMPR画像:足の立方骨という骨の骨折(黄色 ○)です。骨の重なりが多い部位の骨折はレントゲンだけではわかりにくいのですが、CTでは細かい病変も写し出すことができます。さらに、ここに示したような立体画像を作成することにより、その病変の状態を的確にとらえることができます。立体画像は、撮影した輪切りの画像から作成します。追加の費用もありません。必要に応じ、医師からの指示により作成します。



冠動脈CT:心臓(赤いかたまり)の周りの冠動脈に小さな石灰化(黄色 ○)がある様子がわかります。

頭部CTA:血管(白色で表現)が一部細くなっている=狭窄(黄色 ○)がある様子がわかります。

MRI

⻄館の1階と地下1階に2台の装置(フィリップス社製1.5テスラ装置Ingenia Ambition、およびユナイテッドイメージングヘルスケア社製1.5テスラ装置uMR670)が稼働しています。いずれも2024年現在における各社の最上位機種で優れた機能を有しています。
検査件数は年間6,000件を数え、救急外来をはじめあらゆる病態の患者様に即日対応すべく365日24時間の緊急対応を行っています。
また、全てのMRI検査に対して放射線診断専門医による読影報告書を即時発行し、診断から治療に至る最良な医療の提供に加え、必要に応じ3次元画像や画像解析データを提供し、治療効果判定やインフォームドコンセントに活用しています。

MRIは磁気を利用した検査となるため、金属の持ち込みはできません。過去の手術などで体内に金属がある方はスタッフにお申し出ください。また、衣類の金属や微小な砂鉄などの持ち込みによる装置故障を防ぐため、検査時には専用の検査着に更衣をお願いしておりますのでご協力をお願いいたします。
閉所恐怖症のある患者さんをはじめ、検査を受ける際の閉塞感をなるべくなくすためにスカイファクトリー社の疑似天窓照明を設けました。さらに地下MRI装置ではトンネルの開口側にモニターを設置し動画を流すなど、リラックスして検査を受けていただけるような工夫を凝らしています。

 

頭部MRA:CTとは異なり造影剤を使用せずに血管の様子を描出することが可能です。

手指MRI:MRIは病変と正常組織の濃淡差を表現できる特徴があります。

MR enterography:当院の消化器・IBDセンターからの依頼で、IBD(炎症性腸疾患)の検査のために、腹部全体の動画撮影を行うこともあります。本来は検査前絶食が必要な検査ですが、当院では厳密に絶食を行わなくても、ここに提示するように病変が十分わかる画像を取得できます。

IVR(Interventional Radiology)

体(血管)の中に入れたカテーテルから造影剤を注入して血管の走行を把握し、さらに病変部へカテーテルを進めて直接薬剤を注入することで、正常組織への負担を軽くしながら、ピンポイントで治療を行うことが可能です。呼吸器疾患に対しては、透視画像、CT、気管支鏡など複数のツールを使い分け、安全で確実な検査(細胞診など)も行います。

 

肝臓TACE:肝臓への動脈の入り口までカテーテルを進め、そこから造影剤を注入して全体の血管の様子とともに、病変部(黄色 ○)の位置を確認したところです。

TBLB:気管支鏡をある程度進め、そこから先は透視画像を確認しながら鉗子だけ進め、病変部の一部をつまんできて組織診断を行います。


仮想気管支鏡:検査前に撮影したCT画像から仮想内視鏡画像を作成し,より安全かつ短時間に検査を実施できるようになります。

骨密度測定

骨密度測定は、全身用の装置を導入しています。複数の測定を行うことにより、より詳しく骨の状態を調べることができます。詳細は整形外科へお尋ねください。

放射線治療

放射線治療の特設サイトをご参照ください。

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