A症状の原因と思われるところの細胞や組織や、乳頭からの分泌物の細胞を顕微鏡などで観察します。細い針を刺して注射器で乳房から組織を吸い出す場合は、局所麻酔なしで時間も10分ほどで済みますが、針が太い場合や手術で組織を採取する場合は、局所麻酔を行います。
A乳房温存療法(乳房温存手術+温存乳房への手術後の放射線療法)は、主にステージが0、Ⅰ、Ⅱ期の乳がんに適応し、日本乳癌学会で定められている下記のガイドラインに基づいて決定されます。
温存療法を行なった後に、部分切除した組織の断面を顕微鏡で詳しく調べた結果、断面およびその近くにがん細胞が見られる場合があります。温存した乳房にまだ多くのがん細胞が残っていると予想される場合は、追加切除や乳房切除術が推奨されます。追加切除の代わりに標準的放射線療法に放射線療法を追加する場合もあります。
※断面およびその近くにがん細胞がみられないことが確認された場合でも,乳房内の再発を予防するために温存した乳房に放射線療法を行います。こうして手術後に放射線療法や薬物療法を行っても、目にみえない癌が生き残って、あとから再発したり、まったく新しい乳がんが同じ乳房内にできることがあります。
1. 腫瘤の大きさが 3.0cm 以下 ※
2. 各種の画像診断で広範な乳管内進展を示す所見(
マンモグラフィで広範な悪性石灰化を認めるものなど)のないもの
3. 多発病巣のないもの
4. 放射線照射が可能なもの。従って以下のものは原則として除外する
・重篤な膠原病の合併症を有するもの
・同側胸部の放射線既往照射のあるもの
・患者が照射を希望しないもの
5. 患者が乳房温存療法を希望すること
※ 腫瘤の大きさが 3.0cm 以上で患者が本療法を強く希望する場合、術前・術後治療を充分検討し実施することが望ましい。
A乳房再建の方法(自家組織か人工乳房)や時期(一次再建か二次再建)によって左右の対称性、下垂、手触り、ボリュームなどの一長一短があります。ご自身の希望を担当医や形成外科医にしっかりと伝えて再建方法を相談してください。
A乳がんの治療やその内容は、病気の状況、進行度、リンパ節や他臓器への転移の有無、がん細胞の性質、患者さんの体の状態、閉経の状況、臓器機能が良好に保持されているかどうか、などを考慮して決められます。同じ乳がんの患者さんでも、一人ひとりで治療内容が異なるため、一概にスケジュールを出すことはできませんが、目安として、手術療法、薬物療法、化学療法(抗がん剤)、ホルモン療法、抗体療法、放射線治療などのいくつか、もしくは全部を組み合わせて行うことになります。
手術は術式や乳房同時再建の有無などにより入院期間が異なりますが、4日~2週間ぐらいが多く、化学療法は通常繰り返し行います。全体の治療期間は数か月間であることが多く、仕事をしながら通院している方もいらっしゃいます。
A人間ドックのオプションで乳腺検査が受けられます(保険適用外)。
乳がん健診で「異常あり」となった方や、セルフチェックでしこりやひきつれなどを感じた方は、乳腺センターに診察の予約を入れてください。
大船中央病院/人間ドック
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