• FAQ
    よくある質問

Q. IBDはどのように診断されるのですか?

A.

IBDは、血性下痢を引き起こす他の大腸疾患と区別することがとても重要です。そこで下痢の原因となる細菌や他の感染症を検査し、鑑別診断を行ないます。その後、X線や内視鏡による大腸検査を行なって、炎症や潰瘍の範囲や進行度を調べます。必要に応じて大腸粘膜の一部を採取し、病理診断を行い、診断を確定します。

Q. 潰瘍性大腸炎とクローン病はどのように識別されるのですか?

A.

潰瘍性大腸炎もクローン病も同じIBD(炎症性腸疾患)なので、特徴的な症状が腹痛と下痢であることは似ています。しかし潰瘍性大腸炎では下痢・軟便、血便が主症状ですが、クローン病ではそれほど多くなく、全身倦怠感は多くのクローン病の患者さんが訴える症状であるなどの違いがあります。こうした症状を問診で聞き取り、さらに内視鏡検査などで特徴的な所見を認めて診断を確定します。

Q. 潰瘍性大腸炎、クローン病にはどのような治療法がありますか?

A.

薬で腸の炎症を抑える内科的な治療が中心となりますが、重症の場合や薬物療法が効かない場合は手術が必要になります。

Q. 潰瘍性大腸炎、クローン病は完治しますか?

A.

潰瘍性大腸炎、クローン病ともに現在はまだ病気の原因がしっかり解明されておらず、根治療法が開発されていません。そのため再発することも少なくありません。そこで完治という言葉は使用せず、寛解(全治とまでは言えないが、病状が治まっておだやかであること)という言葉を使うのが一般的です。

Q. IBDは医療費助成が受けられるのですか?

A.

いわゆる難病のうち、原因不明で、治療法が確立していない、また希少疾病で長期療養を必要とする疾患のうち、症例が少なく客観的な診断基準が確立している306疾患(2015年7月現在)が「指定難病」として定められています。潰瘍性大腸炎とクローン病はこの「指定難病」に定められています。住所地を管轄する最寄りの保健所にて所定の手続きを行い認定されると、指定医療機関における医療費自己負担分(保険診療)の一部が国や都道府県から助成されます。認定の基準については、最寄りの保健所等で確認してください。

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