近年C型ウイルス性肝炎治療に対する進歩は目覚ましく、従来のインターフェロン治療に代わって、2014年からC型肝炎ウイルスに直接作用し、90%以上の効果の認められる経口薬(DAA)が主流な治療となりました。
当院では最新の治療に対応するため、肝炎治療のリーダーによる肝臓診療グループを組織して外来診療に当たっています。
肝臓病は慢性肝炎、肝硬変、肝がんと進展します。肝がんの早期診断・治療は重要で、最適な治療は患者さんごとに異なります。肝硬変に進行する度合い、癌の大きさ、個数、年齢、合併症、患者さん自身の希望する治療法などが影響します。このため当院では、患者さんごとに消化器内科医、外科医、放射線科医で合同のカンファレンスを開催して、プリモビスト造影MRI、ダイナミックCT、超音波検査などでの診断と肝動脈塞栓術(IVR)、ラジオ波焼灼治療、放射線治療、手術などの治療から最適な肝臓がん治療法を院内で相談し決定します。治療は各専門医が担当します。
放射線治療は癌以外の場所に対する影響の少ない定位放射線治療装置を使用し、肝臓がん治療経験が豊富な放射線治療センターと連携し、全国屈指の治療成績を残しております。TACEなどのカテーテルを使用した治療は熟練医師が最新の治療機器(IVR-CT)を使用して治療を行なっています。