仕事や家事の都合に合わせた通院が可能です。皮膚炎に対するスキンケアに力を入れています。
仕事や家事の都合に合わせた通院が可能です。
治療は平日毎日(1日1回)5~6週半かけて行われます。1回の治療時間は10分程度です。毎回の治療時間は短くても、通院時間や日々の予定を考えると通院が負担になる方もいらっしゃると思います。
当院では、初診、治療準備としてのCT撮影日、治療初日の3日のみ予約制としています。治療2日目以降は午前8:30~11:30、午後1:00~4:00の中で都合のいい時間に自由にお越しいただき、受け付け順に治療をしています。治療時間を固定する必要もありません。待ち時間の少ない時間帯はその時々で違いますので、スタッフにお尋ねください。
治療期間の後半になると、治療範囲の皮膚に乾燥や炎症が起こります。炎症によるかゆみやヒリヒリ感は治療終了後1か月程度で収まりますが、日やけのような小麦色や乾燥、むくみは1年程度続くことがあります。
わたしたちは皮膚に必要以上の放射線があたらないよう照射方法を工夫するとともに、治療期間からのスキンケアを大切にしています。受診された際と治療終了時に、看護師からスキンケアや日常生活上のアドバイスをいたします。
治療期間中もお気軽にお尋ねください。
当院の術後照射の特徴は、病状、手術の結果などに合わせて、患者さんごとに最適な治療を行っていることです。術後照射についての説明はこちらをごらんください。
具体的な治療手順についても動画でご紹介します。
当院では、治療計画用CTを基にそれぞれの患者さんに最適な放射線のあて方を検討し、治療が必要な部位へはしっかり当てながらも、余計に強く当たりすぎないように心がけてfield in field法を行っています。
当院乳腺センターは日本における温存手術のパイオニアで、今日でも再発を防ぎながら美容的にも患者さんが満足できる治療を目指しています。腋窩(わきの下)にメスを入れるとしても必要最小限にして、術後に放射線治療を行うことで、再発率を低く抑えながら術後のリンパ浮腫(腕のむくみ)を防いでいます。この治療方針のもと、当院での乳がん患者さんへの放射線治療の実績は、今までに約3000例と多くの経験を有しています。
腋窩(わきの下)への放射線の当て方は、患者さんの病状に応じて、2通りあります。
図A
図B
乳房への接線(2方向)照射をわきの方向へ長めに設定し、乳房と一緒に腋窩へ当てる方法(上図Bのオレンジ線の範囲、上図参照 )。主に、リスクが低いためリンパ節転移を調べなかった人や、センチネルリンパ節生検で陰性(リンパ節に転移なし)であった人に行っています。
接線照射(2方向=2門)の範囲だけでなく、もう1方向(合計3方向=3門)から、鎖骨の周囲のリンパ節にも広めに照射する方法です(上図Bのピンク線の範囲 )。リンパ節郭清(切除)をして転移個数が多かった場合や、しこりの大きさが大きい場合、センチネルリンパ節生検で陽性(リンパ節に転移があった)であったがリンパ節郭清をしていない人などにこの治療を行っています。
文責 : 鶴貝雄一郎