オリゴメタスタシスは、少数個の転移のみ存在する状態です。抗がん剤治療とSBRTの併用で生存率が向上することを示す臨床試験の結果が複数報告されています。オリゴメタスタシスに対するSBRTの適応は今後さらに増えていくでしょう。治療選択にSBRTを検討してみてはいかがでしょう。
※注 2011~2017年に当院で治療を受けた237名の患者さんの結果をまとめた論文(1)での成績です。(→治療実績へ)
転移があると標準的には抗がん剤治療が多くの場合推奨されています。最近、オリゴメタスタシスではSBRTや手術などの局所治療の有効性が期待されています。オリゴメタスタシスとは、広範囲に遠隔転移する能力を獲得しておらず、少数個の転移のみ存在する状態です。オリゴメタスタシスのがん患者を対象とした臨床試験で、 SBRTが生存率向上に寄与することが報告されています。
また、SBRTは照射を行った標的となるがんに効果があるばかりでなく、照射されていないほかの場所に存在するがんにも効果があると言われています(アブスコパル効果)。 その結果、SBRT後に免疫チェックポイント阻害薬を投与すると、その薬による奏功率が2倍以上高まると報告されています。