• 少数転移(オリゴメタスタシス)
    SBRTという選択肢

オリゴメタスタシスでは、SBRTでがんの完全制御が目指せる場合があります。

SBRTと免疫チェックポイント阻害薬の相乗効果でアブスコパル効果が期待されます。


オリゴメタスタシスは、少数個の転移のみ存在する状態です。抗がん剤治療とSBRTの併用で生存率が向上することを示す臨床試験の結果が複数報告されています。オリゴメタスタシスに対するSBRTの適応は今後さらに増えていくでしょう。治療選択にSBRTを検討してみてはいかがでしょう。

当院の体幹部定位放射線治療

当院の体幹部定位放射線治療の特徴は、病巣に対する治療線量が高いことです。この方法により、治療部位の再発率は1-4%以下と極めて良好な成績です。入院を要する副作用2%(※注 参照)程度です。

● SBRT実施数は「朝日新聞社出版 手術数でわかるいい病院2022」調べで、体幹部定位放射線治療の件数は全国一と報告されています。

連絡から1週間以内に初診があり、初診から1~2週で治療を開始できるように努めています。

実際の治療は約30分×5回、寝ているだけで、働きながらの外来治療も可能です。

※注 2011~2017年に当院で治療を受けた237名の患者さんの結果をまとめた論文(1)での成績です。(→治療実績へ)

転移があると標準的には抗がん剤治療が多くの場合推奨されています。最近、オリゴメタスタシスではSBRTや手術などの局所治療の有効性が期待されています。オリゴメタスタシスとは、広範囲に遠隔転移する能力を獲得しておらず、少数個の転移のみ存在する状態です。オリゴメタスタシスのがん患者を対象とした臨床試験で、 SBRTが生存率向上に寄与することが報告されています。

また、SBRTは照射を行った標的となるがんに効果があるばかりでなく、照射されていないほかの場所に存在するがんにも効果があると言われています(アブスコパル効果)。 その結果、SBRT後に免疫チェックポイント阻害薬を投与すると、その薬による奏功率が2倍以上高まると報告されています。


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わたしたちの治療方針