大船中央病院の呼吸器病センター、放射線治療センター、放射線診断科との密接な連携体制が特長です。
急速に進歩している薬物療法との併用も最新の科学的根拠(エビデンス)を基に行います。
すべての患者さんにVMAT(強度変調回転放射線治療)という高度な技術を用いています。
がんが進行した状況であるほど、1つの治療法だけでは不十分になることが多くなります。現代では、手術、薬物療法、放射線治療を必要に応じて適切に組み合わせて、それぞれの患者さんに合った治療を行うことが望まれています。
私たちは、肺がんの治療に長けた呼吸器内科医、呼吸器外科医、放射線治療医、放射線診断医が集まり、それぞれの患者さんの治療方針や治療後の経過について頻繁に話し合っています。そうすることにより患者さんに最善の治療を提供することを目指しています。近年進歩の著しい薬物療法との併用を最新の科学的根拠(エビデンス)に基づいて行います。
一般的な放射線治療は3次元原体照射(3DCRT:上図青線枠、真ん中のグラフ □線)と呼ばれる照射法で、1990年代後半から普及している技術です。当院ではすべての患者さんに強度変調回転放射線治療(VMAT:上図赤線枠、真ん中のグラフ △線)という高度な照射技術を用いています。上図は、一般的な3次元原体照射(3DCRT)に比べて強度変調回転放射線治療(VMAT)は、腫瘍により多くの放射線量を照射しながらも、正常肺にかかる放射線量(V20<正常肺に20Gyあたる領域>)はより少なくなっていることが読み取れます。こうすることで、治療効果の向上と副作用の軽減を図っています。
文責 : 鶴貝雄一郎